・ あさの あつこ 著
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・ あさの あつこ 著
父と母と巧と青波の家族4人が転勤のため、父と母の故郷、 そして祖父が住む家に越してきた。天才的な投球力を持つ原田巧が主人公の、 野球少年たちの物語だ。投手になるべくして生まれてきた巧には、協調性は皆無に 近い。友達の豪は、巧を理解しようと努めると同時に、巧の才能にひけをとらない キャッチャーになろうとしている。だれかの人生を変えるほどの輝きを持った、 天才的な投手の巧。巧と周囲の人間の心情を描き、才能とは、努力とは、家族とは、 協調性を一番に考える学校教育とは。弟の青波は、未熟児で生まれ、 十の指にあまるほどの病気を経験してきた。その青波が兄の影響をどのように受け 成長していくかが気になるところです。また母、真紀子と祖父、洋三との親子の会話を 通して、時間の流れを感じ、時代は繰り返しの連続なのでは、などと勝手に解釈して にんまりする場面もありました。Ⅱ、Ⅲと続くようで展開が楽しみである。
■2005.12.01
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