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一般書 >　樹縛

・ 永井　するみ　著　・ 新潮文庫

　「秋田杉の樹海から白骨死体で発見された男女。道ならぬ恋に落ちた二人の無理心中なのか。 女の妹・直理と男の友人・勲は、その謎を探るうちに杉の建材をめぐる不審な動きを知る。 同じ頃東京では新築マンションの入居者に杉花粉症に似た症状が現われ、マンションの床材の 杉が原因だと判明する。秋田から運び出されたその杉材に隠された秘密とは。」
江戸時代以来木場にあった材木問屋は、地下水の汲み上げによる地番沈下や環境汚染、用地の不足 などで昭和40年代後半〜50年代にかけて東京湾の埋め立て地に移転する。 大工さんが木を鉋で削る音や木の匂いが生活のなかから消えていったのもこの頃からだったのでしょうか。

■2011.09.01
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