読　書

一般書 >　和菓子のアン

・ 坂木　司　著　・ 光文社

　昨今は、和菓子より洋菓子の方が人気度は高いと認識している。だが、この本を 読んでみて和菓子のあるべき役割を知り、食して「美味しかった！」だけで終わって はすまない思いに至った。そこには歴史や文化が生き続けている。職人さんたちが担って来た 事の重さに少し触れただけだが誇らしく素晴らいと感じた。
この国の気候や湿度に合わせ、この国で取れるものを使い、 この国の人々の冠婚葬祭を彩る。その役目を担っているのが和菓子である。 と著者は描いている。進路を決めないまま高校を卒業した梅本杏子は、デパ地下の 和菓子店で働き始めた。そして、何もない、何もできないと思っていた彼女が 和菓子と出合ったことで、どんどん和菓子の魅力にはまり、彼女の良さが引き出されていった。

■2012.11.01
topに戻る