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一般書 > 落下は枝に還らずとも

落下は ・ 中村彰彦 著

 秋月悌次郎、会津藩主 松平容保の京都守護職就任に よって、幕末の大激動時代に巻き込まれていった。幕府と朝廷との間で 終始一貫して無私の心で誠を持って仕えたのだが、逆臣の立場に 貶めらていく。現在の日本人が失ってしまった心根を、この書物を読むことで 蘇れば素晴らしい。
下の終わりに、母に宛てた手紙が書かれている。「しかるに大雨の後は快晴なり、 大寒の末は暖気にて、今日の落下は来年咲く種とやら、乱極まりて治まるは自然の 道とやら、なにとぞお気永く思し召され、鶴亀のお歳をかさね遊ばし候うちには、 浦島の次郎も立ち帰り申すべく候」

■2005.07.01
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