一般書 > 博士の愛した数式
・ 小川 洋子 著
算数、数学を楽しく、しかも美しいものと一度も考えたことはなかったと
思う。嫌いではなかったが、決して楽しくはなかった。いつも問題を解いている顔は眉間にしわを
寄せ、解けた満足は己自身の喜びに過ぎなかったことをこの本で知ることになる。数字を捉え、
数字としてではなく生き物として接し愛していた博士。80分という時間がとても貴重で、いとおしく
思えたことも初めてである。人間としての新鮮な生き方を考えさせられ、同じ日は二度と来ない、
だから今を生きることの大切さをしみじみ思わせられた一冊でした。
■2006.02.01
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