読　書

一般書 >　白　磁　の　人

・ 江宮　隆之　著

　韓国人を愛し、韓国人に愛され尊敬された、淺川　巧氏。 山梨県出身で大正3年に朝鮮に渡り、日本の植民地支配の時代に朝鮮の人々に博愛の精神で 接するとともに、朝鮮の陶磁器や木工品など民芸の中に朝鮮民族文化の美を見出し、それを日本に紹介した。
学芸研究室室長、鄭氏は、巧氏の人柄や生き方を「青磁にはね、気品があるでしょう。 愛情を持って見る側に近付いてきます。まるで女性のように。白磁は静かでおおらかで自己主張を しない。見る側に決して負担を感じさせません。白磁をみていると、まるで大切な友だちに会えた ような気持ちになれます」と、青磁と白磁の美について違いを語りつつ、彼を的確に表現されている。

■2007.10.01

一般書 >　母ちゃん　オンマー

・ 江宮　隆之　著

　山は富士山といい続けた女性。家は小さかったが、庭があり、そこには季節の花が咲きこぼれていた。 けれど、覚えている花は、ピンク色に染まった一面のコスモスだけであった。父の記憶はなく4才で母と渡満、 6才で母と死別、天涯の孤児となって大陸を放浪した。終戦で母国に引き揚げるが母の遺骨を取りに再び満州へ。 38度線を突破できずに朝鮮動乱に遭遇する。目前で銃弾に倒れた若い母親の胸から2才の男児を救う、それを 機縁として未婚の身でありながら孤児たちの母として生きていくことになる。

■2007.10.01
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